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11号表紙 | | | | | | | | |

日本ビオトープ協会誌2002ビオトープNo.11

確かなる21世紀の創造を目指して

日本ビオトープ協会
会長 西 川  勝
 2001年度日本ビオトープ協会通常総会において、前会長より重責をお引受けすることとなり、その責任を痛感いたしております。新しい体制で、新生日本ビオトープ協会としての一歩を踏み出すことが出来ましたこと、皆様のご協力の賜物と厚く感謝申し上げます。

 日本ビオトープ協会は創立以来9年目に入り、我が国の経済が厳しいデフレ不況をなお脱していないものの穏やかな改善を続けているなか、世界的に環境問題がとりざたされ、石油から作る化学物質を素材に大量生産・消費する社会から、天然素材を生かした社会へと時代が転換期を迎えています。

 昨年来『新生ビオトープ協会検討委員会』に於いて入念に検討が進められてきた、「日本ビオトープ協会のあるべき姿」と今後の発展について着実に移行する時期に来ていると認識しています。又、協会設立の基本に立ち返ることも重要と考えます。すなわち協会定款の目的として『本会は自然環境復元の理念、理論、手法(技術)に基づく完全エコサイクル圏の創造を目指し、自然環境の保全復元に寄与し、もって国家社会の健全な繁栄と業界の発展を図ることを目的とする』と掲げています。さらに今後「ビオトープ」に「リサイクル」「リユース」「省エネルギー」を加え、地球温暖化の二酸化炭素の吸収・循環をも視野に置いた「エコサイクル圏の構築」を進めて地球環境の負荷軽減に寄与いたしたいと思います。

 協会本部としては、より一層高度な情報の収集と会員への情報発信、会員の技術レベルの向上、会員相互の技術交流ネットワーク化等の普及に取り組む所存ですが、このことの拍車が、かってから念願であった情報が集中する東京に本部事務所移転を実現したことにより、一層かかることを願うものであります。
 協会の情報発信機能として新たに地区のビオトープの実施状況をビジュアルに紹介する地区通信員制度が加わり、またインターネットの普及によりEメールを中心とする情報交換も日常化して参りました。今後ともメーリングリストによる会員向け情報提供の充実、ホームページによる最新情報、会員情報等の充実を図って参ります。

 「教育研修運営委員会」では夏期講座を琵琶湖湖畔にて開催、「河川湖沼における環境保全の取組」として、(財)琵琶湖淀川水質保全実験センター、琵琶湖博物館の見学など夏期の履修単位を終了し、冬季の準備も進められています。この講座の受講累計は72名を数え、日本ビオトープ協会としての資格認定も俎上にあがって参りました。また、今注目されている河川環境展2001(於千葉・幕張メッセ)では、協会あげての展示「自然環境の保全と復元に関する調査、活動紹介」など、事例発表と教育の場所として子供たちの指導にもあたっていただきました。

 以上新生日本ビオトープ協会としての歩みの一端をご紹介させて頂きましたが、ここで私が、特に申し上げたいのは、今一度地球社会の一員という自覚が必要であるということです。
実直に働くことの重要性をわきまえ、古き商人の経営精神のエッセンスが必要ではないかということであります。取引においては、売り手と買い手だけでなく、その取引社会全体をも利することを求める「三方よし」の商人精神がありますが、この精神を置き換えると「様々な事業にあっても、事業の提供者があり、受益者があるわけで、この2者だけで完結するのでなく、事業を行うこと自体が、自然環境復元に貢献するものになることを目指す」ということになると思います。
今後とも、健全な自然再生事業の創設を目指すことを会長の努めと心得、各位の積極的な御協力を賜わりますよう御指導をよろしくお願い申し上げます。


 
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