2020年11月17日 【お知らせ】協会顧問大熊先生著書「洪水と水害をとらえなおすー自然観の転換と川との共生―」受賞

【お知らせ】 
大熊孝先生著『洪水と水害をとらえなおす』 
第74回毎日出版文化賞(自然科学部門)を受賞

下記、選考委員 西垣通先生(東大名誉教授・情報学)選評 転記
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洪水と水害をとらえなおす 自然観の転換と川との共生 
大熊孝著(農文協プロダクション)=自然科学部門
 地球温暖化のせいか、近年の気候はまさに異常だ。すさまじい
豪雨が、この国のあちこちにむごたらしい傷痕を残していく。洪
水や水害を防止するための知恵が今ほど希求される時は無い。本
書はこのための第一級の指南書である。
 著者は河川工学の専門家であり、理論と実践の両面で、長年治
水問題に取り組んできた。学者としての活動にとどまらず「新潟
水辺の会」というNPOのリーダーの一人でもある。
 読み進めながらとりわけ惹(ひ)かれるのは、著者が「国家の
自然観」に対して「民衆の自然観」を主張していることだ。これ
は共生の思想であり、江戸時代まで民衆の中に息づいていた。だ
が明治の開国以来、自然を統制管理するという西洋近代的な「国
家の自然観」に置き換えられてしまった。治水ダムの建設はその
代表である。だが降水量の多い山国に、この自然観だけで果たし
て十分なのだろうか。
 流れゆく時間の中で河川と互いに関係を結び、被害を小さく抑
える――そういう古来の知恵に学べという著者の洞察に深く心を
打たれる。(西垣通)
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※詳細・購入は、下記、農文協ホームページ『洪水と水害をとらえなおす』
特設コーナーをご覧ください。
http://toretate.nbkbooks.com/9784540201394/

まだお読みでない方はぜひお買い求めください。

〈2020年11月17日〉

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【お知らせ】

2020年1月発行「ビオトープNo.45」の特別寄稿にご執筆いただきました
協会顧問・大熊孝先生のご著書の出版が2020年4月に予定されています。

下記大熊先生からお知らせをいただきました。

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大熊孝著『洪水と水害をとらえなおすー自然観の転換と川との共生―』に寄せて

3年前の大手術で命を永らえさせていただき、77歳を迎えることができました。
それに感謝して、昨年8月の誕生日までに、今考えていることを本にしようと15万字ほど書きました。
その後、昨年10月の台風19号災害が起こり、その水害の特徴などを追記して、
篠原修著『河川工学者三代は川をどう見てきたのか』(農文協、2018)を手掛けてくれた農文協プロダクションの田口均さんに原稿を渡し、出版をお願いしました。
それが『洪水と水害をとらえなおす~自然観の転換と川との共生~』という書名で、何とかこの4月に出版される運びとなりました。

予約数が1,000部を超えると、出版が確定するとともに、今予定されている予価3,000円を1割ぐらい値引きすることが可能とのことです。

予約は下記NPO新潟水辺の会のサイトをご利用いただければ便利です。

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大熊孝著『洪水と水害をとらえなおすー自然観の転換と川との共生―』の予約はNPO新潟水辺の会の下記のURLから申し込めます。
https://niigata-mizubenokai.org/ookuma-books-preorder2020/

申込フォームは水辺の会のページからリンクしていますが、以下のURLからでも直接開くことが可能です。
https://forms.gle/weRysYNf8Nfw89F87

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大熊 孝
大熊河川研究室&NPO新潟水辺の会
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以上、よろしくお願いいたします。

〈2020年1月20日〉